単純梁(幅20mm×厚さ10mm×長さ120mm(スパン長100mm))の振動固有値解析(一次モードと二次モード)をおこなう。
以下やること
salome-mecaでの解析→完成
理論値の算出→一次モードが面内一次振動で1801Hz 二次モードが面外一次振動で3603Hz
texでのまとめ→解析と同時進行で書いていった方が楽かもしれない。理論値とか解析の概要とかなら解析の結果が出る前に書くことはできる。
viなどでのグラフ作成→完成
必要な図→一次モードと二次モードの図(縦と横) 理論値との比較グラフの図 ラムダの説明図 とりあえず完了
パワポ→これは解析がすべて終わっているであろう3月にやれば十分間に合うだろう。
新たにやること→もっと梁を細長くして行ってみる。(幅10mm×厚さ5mm×長さ520mm(スパン長500mm))またもとの梁で二次要素で解析を行ってみる。細長い梁で二次要素でやってみる。
以下ラムダの説明図
以下理論式
f = \( \frac{ω}{2π} \)=\( \frac{1}{2π}\frac{λ^{2}}{l^{2}}\sqrt{\frac{EI}{ρA}} \)
(λは無次元定数 Lは長さ Eはヤング率 Iは断面二次モーメント ρは密度 Aは断面積 fは固有振動数)
以下幅10mm×厚さ5mm×スパン長500mmの梁の解析結果
以下1次モード
メッシュの長さ | 要素数 | 一次モードの固有振動数解析値 | 相対誤差 |
0.5 | 566977 | 37.0056 | 2.71% |
0.6 | 556320 | 37.0357 | 2.79% |
0.7 | 576160 | 37.0145 | 2.73% |
0.8 | 237186 | 38.2514 | 6.17% |
0.9 | 110462 | 39.7963 | 10.5% |
1.0 | 95783 | 40.7229 | 13.0% |
2.0 | 21119 | 45.2924 | 25.7% |
3.0 | 25926 | 43.9681 | 22.0% |
4.0 | 5572 | 50.5938 | 40.4% |
以下は理論値との比較グラフ
以下は1次モードの振動の仕方
上記を確認すると両端は単純固定ー単純固定になっている。これを踏まえて理論式に下記の数値を代入した。
L=500mm λ=π E=6000MPa I=(10×5^3)/12 ρ=3.8×10^-10ton/mm^3 A=50mm^2
その結果理論値は以下のとおりになった。
f = \( \frac{ω}{2π} \)=\( \frac{1}{2π}\frac{λ^{2}}{l^{2}}\sqrt{\frac{EI}{ρA}} \) =36.03Hz
次は二次モード
メッシュの長さ | 要素数 | 二次モードの固有振動数解析値 | 相対誤差 |
0.5 | 566977 | 109.807 | 2.49% |
0.6 | 556320 | 109.846 | 2.45% |
0.7 | 576160 | 109.973 | 2.34% |
0.8 | 237186 | 111.021 | 1.41% |
0.9 | 110462 | 112.109 | 0.44% |
1.0 | 95783 | 112.632 | 0.02% |
2.0 | 21119 | 117.845 | 4.65% |
3.0 | 25926 | 115.963 | 2.98% |
4.0 | 5572 | 127.27 | 13.0% |
以下は振動の仕方
上記を見ると二次モードは固定ー単純固定になっている→理論値λを変える必要あり
設定をみてみると固定になっているのはヒンジ支承、単純固定になっているのはローラー支承であることが分かる。
単純固定となっている理由だがおそらくローラー支承という理由でDzを固定していないためDz方向の動きを許してしまっているからだと思う。実際ヒンジ支承としている方はどの方向にも固定されているためがっちり固定されている。
これを踏まえて理論式に以下の数値を代入した。
L=500mm λ=3.927 E=6000MPa I=(5×10^3)/12 ρ=3.8×10^-10ton/mm^3 A=50mm^2
f = \( \frac{ω}{2π} \)=\( \frac{1}{2π}\frac{λ^{2}}{l^{2}}\sqrt{\frac{EI}{ρA}} \) =112.61Hz
同じ材料の二次要素数
以下1次モード
メッシュの長さ | 要素数 | 一次モードの固有振動数解析値 | 相対誤差 |
0.8 | 256077 | 36.0194 | 0.0294% |
0.9 | 128086 | 36.0194 | 0.0294% |
1.0 | 89462 | 36.0195 | 0.0291% |
2.0 | 21074 | 36.0196 | 0.0288% |
3.0 | 24457 | 36.0196 | 0.0288% |
4.0 | 5473 | 36.0199 | 0.0280% |
5.0 | 5725 | 36.02 | 0.0277% |
次は二次モード
メッシュの長さ | 要素数 | 二次モードの固有振動数解析値 | 相対誤差 |
0.8 | 256077 | 108.067 | 4.03% |
0.9 | 128086 | 108.183 | 3.93% |
1.0 | 89462 | 108.358 | 3.78% |
2.0 | 21074 | 109.174 | 3.05% |
3.0 | 24457 | 109.061 | 3.15% |
4.0 | 5473 | 109.906 | 2.40% |
5.0 | 5725 | 110.024 | 2.30% |
以下は太い梁のやつ 20✕10✕120の単純梁
メッシュの2次要素 一次モード
長さ | 要素数 | 一次モードの固有振動解析値 | 相対誤差 |
1 | 78184 | 1704.77 | 5.34% |
2 | 14329 | 1705.58 | 5.30% |
3 | 11973 | 1705.91 | 5.28% |
4 | 2909 | 1707.36 | 5.20% |
5 | 2103 | 1708.32 | 5.15% |
6 | 1905 | 1708.12 | 5.16% |
7 | 1853 | 1707.77 | 5.18% |
8 | 1311 | 1708.75 | 5.12% |
9 | 879 | 1709.12 | 5.10% |
2次モード
メッシュの長さ | 要素数 | 二次モードの固有振動数解析値 | 相対誤差 |
1 | 78184 | 3900.08 | 8.25% |
2 | 14329 | 3970.14 | 10.19% |
3 | 11973 | 3987.06 | 10.66% |
4 | 2903 | 4059.57 | 12.67% |
5 | 2103 | 4149.52 | 15.45% |
6 | 1905 | 4100.50 | 13.81% |
7 | 1853 | 4107.29 | 14.00% |
8 | 1311 | 4170.97 | 15.76% |
9 | 879 | 4198.3 | 16.52% |
元
メッシュの長さ | 要素数 | 一次モードの固有振動数解析値 | 相対誤差 | 作成者 |
1 | 78184 | 1743.33Hz | 3.20% | 進藤 |
2 | 14392 | 1847Hz.03 | 2.56% | 進藤 |
3 | 11973 | 1853.12 | 2.89% | 山本 |
4 | 2909 | 2772.82 | 53.96% | 山本 |
5 | 2103 | 2487.91 | 38.14% | 関合 |
6 | 1925 | 2626.64 | 45.84% | 関合 |
7 | 1853 | 2747.5 | 52.55% | 松田 |
8 | 1311 | 2757.33 | 53.10% | 松田 |
以下理論値と解析値の値比較
以下salome-mecaでの振動の図(面内一次振動)
メッシュの長さ | 要素数 | 二次モードの固有振動数解析値 | 相対誤差 | 作成者 |
1 | 78184 | 4102.01Hz | 13.8% | 進藤 |
2 | 14392 | 4262.01Hz | 18.3% | 進藤 |
3 | 11973 | 4293.63 | 19.17% | 山本 |
4 | 2909 | 4553.25 | 26.37% | 山本 |
5 | 2103 | 4737.24 | 31.48% | 関合 |
6 | 1865 | 4673.27 | 29.7% | 関合 |
7 | 1853 | 4628.5 | 28.46% | 松田 |
8 | 1311 | 4857.82 | 34.83% | 松田 |
以下理論値と解析値の値の比較
以下salome-mecaでの振動の図(面外一次振動)
考察
・一次モード
グラフを見てみると不規則に値が跳ね上がっている部分はあるものの大方右下がりを続けている。値が右肩下がりを続けているのでこのグラフからだと解析値がどこに収束するかわからない。もっと要素数を増やして解析すれば多分分かると思うのだが時間がない。ただ一次モードの振動は理論式の振動の条件とほぼ変わらないためそんなに理論値から外れることはないのではないかと考える。おそらく要素数を増やしていっても相対誤差は5%くらいに収まるのではないだろうか。今後の展望としてはもっと要素数を増やして解析し、どのあたりに収束するか確かめることだろう。
・二次モード
グラフからも分かるが相対誤差が大きく、理論値からまあまあ離れている。これは二次モードの振動の仕方に関係があると考える。まず単純梁の形状だが幅20mm×厚さ10mm×長さ120mm(スパン長100mm)である。この形状だと面内振動なら完全に単純固定となりラムダの値がほぼ理論値と同じになり、解析値と理論値が近づいていくはずだ。しかし面外振動だと振動の方向の影響で梁の固定が単純固定と異なってしまうことが考えられる。その結果ラムダとLの条件がsalome-mecaと手計算で異なってしまい、相対誤差が比較的大きくなってしまうことが考えられる。このグラフも値が右肩下がりとなっておりどこに値が収束するかこれだけでは判別できない。もっと要素数を増やして解析すれば収束値が分かるかもしれないが時間がない。今後の展望としては要素数を増やして解析し、収束値がどのあたりになるかを確かめることだろう。