オートグラフによる試験(圧縮試験、引張試験、曲げ試験)を行う場合は、実施方法や注意事項についてここのページを確認した上で行うこと。
試験前†
- 試験を行う前に、圧縮、引張、曲げ破壊の理論値や、曲げ試験の場合は支点間距離を算出すること。また、試験体が破壊するまで行わない場合は、事前にどのくらいまで力をかけるか決めておくこと。
- オートグラフの周りを確認し、邪魔になりそうなものがないか確認する。
- 試験状況を動画に取るため、カメラを準備する。可能であれば、後述のリモコンに表示される値が移るような位置にセットする。
試験の準備†
- PCとオートグラフがUSBで繋がっているのを確認し、オートグラフの電源を入れる。
- 緊急停止スイッチを外す。(少しひねらないと外れない)
- 近くにあるノートpcを立ち上げる。IDとパスワードは石黒に聞いてください。
- PCが立ち上がったら、「TRAPEZIUMX」をクリック。
- このような画面が出る。ここでもしリミットスイッチのエラーが出たら、リミットスイッチを少しずらしてエラーを解除する。
試験設定(曲げ試験)†
「システム」タブ†
「試験制御」タブ†
- 下の方の「終了条件」タブから、「破断設定」のチェックを全て外し、(画像は付いてるけど)「試験後動作」を「ストップ」にする。
「試験片」タブ†
- 試験体の厚さ、幅、下部支点距離(曲げ試験の場合)を入力。
「グラフ」タブ†
- グラフの縦軸、横軸等について設定する。
- 「チャンネル」で要素を設定し、最大値と最小値を設定する。
- 応力-変位のグラフを作成したい場合は画面のとおり(初期設定)でよい。
設定終了†
- 左側の「条件を保存」を押し、適当な名前を付けて保存する。
試験を行う†
- 支点間距離をセットし、支点をクランプで固定したら試験体をセットする。
- 附属のリモコンで「マニュアル」を押すと、上昇/下降ボタンとダイヤルで位置を動かせるので、試験のスタート位置に持っていき、「ゼロ」のボタンでゼロセットする。
- 「マニュアル」ボタンを押すとリモコンでのみ操作でき、PCからの操作を受け付けなくなるため、この作業が終わったらもう一度マニュアルを押す。
- 試験中はリモコンに試験力と変位が表示されるため、可能であれば試験中の映像にリモコンを映しておく。
- 上部「試験力」のところを右クリックし、「キャリブレーション」を選択し、しばらく待つ。
- 必ず起動したら試験前に試験力の校正(キャリブレーション)を行わないといけない。1回でいいため、複数回試験を行う場合は最初のみ行う。
- 「試験力」と「ストローク」のところを右クリックし、「ゼロリセット」を選択。(リモコンでも行うが、時間が経つと少しずつずれるため、試験前にPC側でもう一度行う)
- 試験体(特に加力部)をもう一度チェックし、大丈夫であれば録画をし左の「試験開始」をクリックで試験開始。
試験中†
- 試験中はヘルメットをかぶり、絶対にオートグラフと試験体には触れない。何か不具合(試験体以外の巻き込みなど)が発生したら躊躇なく緊急停止スイッチを叩き込む。
- 事前に決めた応力、変位まで試験を行ったらPC側で「ストップ」を押す。
- 破壊まで行う場合、PC側でグラフを見ながら、降伏点〜破断点あたりでストップ。
試験後†
- リモコンからのマニュアル操作でクロスヘッドを上昇させ、除荷する。その後、マニュアル操作を切り、緊急停止スイッチを押す。
- 除荷後の試験体とオートグラフが動いていないのを確認し、試験体を外す。
- 「試験結果を名前を付けて保存」で、試験データを保存する。
- 「ファイル」→「他形式で保存」→「生データ」でCSVデータを出力する。CSVデータをUSBで自分のPCに持ち帰り、グラフなどを作成したりして試験結果をまとめる。
- 同条件でもう一度試験を行う場合は、緊急停止スイッチを外してから「次の試験」をクリックし、上記「試験を行う」から繰り返し行う。
- 違う条件で行う場合は「新規試験」をクリックし、上記「試験設定」から行う。
後片付け†
- 緊急停止スイッチが押されていることを確認し、電源を切る。
- TRAPEZIUMXを終了させ、PCをシャットダウンする。
- 木材の曲げ試験とかだと、試験後に木片が散らばっていたりするため、掃除をして終了。
注意点など†
変位について†
- グラフの「変位」はクロスヘッドの変位であり、例えば試験体の特定部分の変位を調べたい場合は別途変位計を準備する必要がある。
外部機器の接続(調査中)†
- オートグラフに外部チャンネルの接続端子があり、TRAPEZIUMXにも外部機器を設定できる箇所があるので、何かしらの外部機器を接続し、ひずみなどを測れるかもしれない。
説明書、他の治具†