解析結果やsalome解析で疑問に思って解決できたことなどを共有したいので、何かあれば書いてください。

課題で取り組むこと

発表日:2023年4月14日(金) 再発表日:2023年4月19日(水)

片持梁を引っ張って、応力ひずみ曲線を作成し、降伏応力が235N/mm^2になることを確かめる。(単純梁もできたので載せます。) 解析したものは、inkscapeで応力ひずみ曲線のグラフを作成すること。

解析モデル

引張の場合 http://www.str.ce.akita-u.ac.jp/~gotouhan/j2022/chiyooka/dansohipari.png

曲げの場合 http://www.str.ce.akita-u.ac.jp/~gotouhan/j2022/chiyooka/dansomage.png

曲げの際にかけた荷重 http://www.str.ce.akita-u.ac.jp/~gotouhan/j2022/chiyooka/magekajuu.png

曲げについての考察(編集中)

・固定面の数値化

ECRO_LINEの降伏後のヤング率の数値を1000,1,0.001でそれぞれ設定し比較したところ、降伏前までの値(応力,ひずみ)の変化は同じだったので、降伏後のヤング率を0.001で解析したデータを使う。再解析で見た点を基準として、応力とひずみの変化が一定でなくなったところを降伏点とする。

http://www.str.ce.akita-u.ac.jp/~gotouhan/j2022/chiyooka/zukataEPSI.png

http://www.str.ce.akita-u.ac.jp/~gotouhan/j2022/chiyooka/zusuuji.png

片持ち梁曲げ(固定面)

ひずみ(mm)応力(MPa)
0.000995240.214
0.000936234.025
0.000938227.722
-0.000055-0.6576
-0.001014-247.852
-0.000935-233.743
-0.000993-238.548
-0.000004-0.299477
0.00009725.5992

片持ち梁曲げ(固定面から7.5mm)

ひずみ(mm)応力(MPa)
0.001117228.442
0.001084223.697
0.00108256222.711
0.00012525.8501
-0.001097-225.266
-0.001111-227.414
-0.001109-226.601
-0.000048-9.95189
-0.000003-4.77049

・曲げが引張のときみたいにグラフが曲がらない理由

salomeの設定は問題なかった。(ECRO_LINEの降伏後のヤング率の数値を小さくしても、解決しなかった。上手くいかないなら、その理由を考えてこのページに書く。)

発表後の再解析についてのまとめ

解析手法

幅10mm✕厚さ10mmのモデルで解析。モデルの設定等は上記の解析モデルと同じだが、単純梁については片方の支承をz方向に自由に動けるように再設定した。(x,y方向は固定)

他のモデルは時間の関係上省略させていただきます。(解析1つに相当の時間がかかるため。)

http://www.str.ce.akita-u.ac.jp/~gotouhan/j2022/chiyooka/zuTH.png

引張:梁の長さの中間地点でsliceして上側と下側を1点ずつ見る。(片持ち梁:50mm 単純梁:60mm)

これは梁の変形を考慮して、最も変形しにくいと思われる場所が梁の中間だと考えたため。

曲げ:片持ち梁は梁の固定面から少しずれた位置(7mm)でsliceして、引張側の1点で見る。(→ひずみが最大のところで見た。)単純梁は載荷した場所をsliceして、引張側の1点で見る。

・赤丸の点が解析の際に見たところ

引張の場合、上と下側の赤丸。曲げの場合、片持ち梁は上側の赤丸,単純梁は下側の赤丸。

http://www.str.ce.akita-u.ac.jp/~gotouhan/j2022/chiyooka/haru1.png

解析結果

片持ち梁引張

降伏時の応力とひずみ 上と下の点、どちらも同じデータが得られました。

ひずみ(mm)応力(MPa)
0.00114233.64

以前の降伏時の応力とひずみデータ

ひずみ(mm)応力(MPa)
0.00114233.64

http://www.str.ce.akita-u.ac.jp/~gotouhan/j2022/chiyooka/saiKH.png

片持ち梁曲げ

降伏時の応力とひずみ

ひずみ(mm)応力(MPa)
0.00114233.497

以前の降伏時の応力とひずみデータ

ひずみ(mm)応力(MPa)
0.00110229.697

http://www.str.ce.akita-u.ac.jp/~gotouhan/j2022/chiyooka/saiKM.png

単純梁引張

降伏時の応力とひずみ 上と下の点、どちらも同じデータが得られました。

ひずみ(mm)応力(MPa)
0.00114233.64

以前の降伏時の応力とひずみデータ

ひずみ(mm)応力(MPa)
0.00114234.002

http://www.str.ce.akita-u.ac.jp/~gotouhan/j2022/chiyooka/saiTH.png

単純梁曲げ

降伏時の応力とひずみ

ひずみ(mm)応力(MPa)
0.001139234.487

以前の降伏時の応力とひずみデータ

ひずみ(mm)応力(MPa)
0.00107218.189

http://www.str.ce.akita-u.ac.jp/~gotouhan/j2022/chiyooka/saiTM.png

コメント

平均で見る方法からある1点のみを見る方法に変更した結果、SM400の降伏応力である235MPaに近い値で降伏したことが確認できた。引張については以前の結果とほぼ同じ値が得られたが、曲げについては値が大きく変化したので、以前の方法では外れ値の影響を受けていたことが考えられる。 しかし、1点どこを見てもいいわけではなく、影響の受けにくい場所を選んで見る必要があるだろう。

気になった点として、単純梁の引張については片持ち張りの引張と同じ結果が得られたことである。これは片方の支承をz方向に自由に移動できるようになったため、そちら側に大きく引っ張られたことで片持ち張り引張と似たような変形が起きたために同じ結果が得られたと考えられる。

解析結果の一例

強制変位(5mm)(DDL_IMPO)を使った解析結果[モデルは10mm✕5mm✕100mm]

ひずみ応力
00
0.0002550.1
0.00050100.2
0.00075150.3
0.00100200.4
0.00124234.9
0.00152235.2
0.00179235.5
0.00206235.7
0.00233236.0
0.00259236.3
0.00286236.5
0.0031236.8

http://www.str.ce.akita-u.ac.jp/~gotouhan/j2022/chiyooka/2hipari5mm.png

荷重(FORCE_FACEを236MPaに設定)を使った解析結果(解析値に関しては最初の5点と最後の5点を載せました。)[モデルは10mm✕5mm✕100mm]

ひずみ応力
00
1.18001E-052.36002
2.36006E-054.72007
3.54013E-057.08015
4.72024E-059.44027
0.00113418226.714
0.001146229.077
0.00115783231.441
0.00116966233.804
0.00284734236.56

http://www.str.ce.akita-u.ac.jp/~gotouhan/j2022/chiyooka/hipari236.png

単純梁の引張[モデルは10mm✕15mm✕100mm]

降伏時の応力とひずみは233.8MPa,0.0011mm

http://www.str.ce.akita-u.ac.jp/~gotouhan/j2022/chiyooka/tan1015100.png

まとめてみたもの

Kは片持ち梁、Tは単純梁、Mは曲げ、Hは引張

http://www.str.ce.akita-u.ac.jp/~gotouhan/j2022/aono/dannsoseikoufuku.png

メモ

曲げで解析した場合

曲げで単純梁と片持梁の解析をしてみた結果、引張よりも精度が落ちることがわかりました。特に、単純梁と片持梁だと単純梁のほうが精度が悪い。

TRACTIONとECRO_LINEの注意点

TRACTIONで設定する場合、AnalysisのCOMPORTEMENT→RELATIONをVMIS_ISOT_TRACに設定すること。 ECRO_LINEの場合、AnalysisのCOMPORTEMENT→RELATIONをVMIS_ISOT_LINEに設定すること。 なお、ECRO_LINEの設定のやり方についてはSalome-Meca_降伏点検証 を見てください。

部材ごとに応力を見る方法

参考


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