熱中症になったときの手当

1.風通しのよい所に寝かせて、冷やす
高温多湿の環境で作業や運動をしているときに、十分な水分を摂っていないと、筋肉痛、脱力、 頻脈、嘔吐、意識混濁が発症する。さらに体温が上昇し続けると、臓器も障害を受けて、意識 がなくなり危険な状態となる。まず、風通しのよい場所で寝かせ、衣服をなるべく脱がせて風 を送り、からだを冷やす。

2.冷たい飲み物を摂らせる
体温が下がり、意識が戻ったら、冷たい水分(できれば食塩水やスポーツドリンクなど)を飲 ませる。

3.医師を受診する
手当のあとは必ず医師の治療を受ける。意識が戻らず、重症の場合は集中治療のできる大きな 病院へ運ぶ。

溺水(水に溺れたとき)の手当

1.救出するときは、後方から近づく
溺れかけて、もがいている人を救出するときは、後方から近づいて、抱きかかえるようにする。 溺れている人につかまれると、救助者も溺れてしまうことがあるからである。

2.あおむけにして、人工呼吸を
溺れて浮いている状態では、呼吸が止まっている場合が多いので、まずあおむけにして顔を水面 から出し、岸にたどり着く間も口対口人工呼吸を続ける。くびの骨を痛めていることもあるので、 くびをねじらないようにする。

3.意識がなければ、気道の確保を
水から救出して意識がなければあおむけに寝かせ、あご先挙上法で気道の確保を行ない、呼吸、 循環のサインの有無をみる。

4.呼吸と循環のサインが確認できれば、回復体位に
呼吸も循環のサインもあれば、側臥位に寝かせ、回復体位をとらせる。毛布などで全身をくるみ、 全身の保温に努めながら病院へ運ぶ。

5.呼吸がなければ、人工呼吸を
呼吸がなければ顔を横に向けて、口の中にものがつまっていないかを調べる。異物があればそれ を取り除く。

6.循環のサインがなければ、心臓マッサージを
循環のサインがなければ心臓マッサージを行なう。そして、心臓マッサージと人工呼吸を続けな がら、できるだけ早く患者を病院へ送る。

応急手当の方法の続きへ