はじめに†
- ここでいうサンドイッチ梁とは、木材の両側を鋼材で挟み、強度を確保した梁のこと。

- 今回はSalome-Mecaで木材と鋼材の2つの材料を定義したモデルの作成→解析結果の確認までを行います。
- 使用ツールについて、今回の説明ではSalome-Meca2019を使用しています。
Salome-Mecaの起動→ジオメトリの作成†
Salome-Meca2019を起動†

プルダウンメニューから「Geometry」を選択†

ボックスの作成†

- 「Box_1」はDx=10,Dy=10,Dz=100(木材を想定)→適用して閉じる
- 「Box_2」はDx=10,Dy=2,Dz=100(鋼材を想定)→適用して閉じる


鋼材で挟む†

- オブジェクト=Box_1 Dx=0,Dy=2,Dz=0 を入力→適用して閉じる→「tranlation_1」ができる

- 同じように、オブジェクト=Box_2 Dx=0,Dy=12,Dz=0 を入力→適用して閉じる→「tranlation_2」ができる
- オブジェクトブラウザーの「Box_1」「tranlation_2」など書いてあるところの左の目のマークで、表示/非表示の切り替えができる。
- 「Box_2」「tranlation_1」「tranlation_2」の3つを表示させると、厚い材料が薄い材料で挟まれているモデルができる。
- これで大まかなモデル作成は完成のため、次に解析のための下準備を行う。

結合→パーティションの作成†


- 「選択したオブジェクト」の欄で「Box_2」「tranlation_1」「tranlation_2」の3つを選択(キーボードのCtrlを押しながらクリックで複数選択)→適用して閉じる
- 「Fuse_1」ができる
- 次に「パーティション」を選択


- オブジェクト=Fuse_1、ツールオブジェクト=Box_2,tranlation_2を入力→適用して閉じる
- 「Partition_1」ができる
- 「Partition_1」のみを表示させて、1つのモデルで鋼材と木材に分かれていれば成功。

ジオメトリのグループの作成†
- 後で鋼材、木材、載荷面、固定面の設定をするために必要な箇所について、この段階でグループを作成します。
- オブジェクトブラウザーの「Partition_1」のところで右クリック→「グループを作成」をクリック
- 「オブジェクトの種類」のところで一番右の立方体にチェックを入れる
- 上の鋼材をクリック→追加
- 同じように下の鋼材をクリック→追加
- 名前をわかりやすいようにつける(ここでは「kou」とする)→適用して閉じる


- 同じように真ん中の木材をクリック→追加
- 名前をわかりやすいようにつける(ここでは「moku」とする)→適用して閉じる

固定面†
- 「オブジェクトの種類」のところで右から2番目の□にチェックを入れる
- 上の鋼材の原点側の面をクリック→追加
- 同じように下の鋼材の原点側の面をクリック→追加
- 同じように木材の原点側の面をクリック→追加
- 名前をわかりやすいようにつける(ここでは「kotei」とする)→適用して閉じる

載荷面†
- 「オブジェクトの種類」のところで右から2番目の□にチェックを入れる
- 上の鋼材の載荷面の反対の面をクリック→追加
- 同じように下の鋼材の載荷面の反対の面をクリック→追加
- 同じように木材の載荷面の反対の面をクリック→追加
- 名前をわかりやすいようにつける(ここでは「saika」とする)→適用して閉じる

メッシュの作成†
メッシュの切り方の設定†
- プルダウンメニューから「Geometry」を選択
- オブジェクトブラウザーで、上で作成した「Partition_1」を選択→メッシュを作成(左側にある方)を選択

- 3D→アルゴリズム「NETGEN 3D」を選択→詳細設定セットの割当て→「3D Automatic Tetrahedralization」をクリック

- 要素長設定(メッシュの細かさの設定)をする。モデルに対してあまりにも大きいと思ったような解析結果にならず、逆に細かいと計算に時間がかかったりエラーが出たりする。
- 今回はDx=10,Dy=14,Dz=100のモデルのため、最大要素長=2とする。長さのところに「2」を入力→ok

メッシュを切る†
- オブジェクトブラウザーで、上で作成した「Mesh_1」を選択→メッシュを作成(右側にある方)を選択


グループの作成†
- ジオメトリで作成したグループをメッシュに反映させる
- 「Mesh_1」で右クリック→「ジオメトリのグループを作成」をクリック

- Geometryで作成したPartition_1のグループ「moku」「kou」「saika」「kotei」を選択→適用して閉じる

- オブジェクトブラウザーに反映され画像のようになっていれば成功
- メッシュの作成は以上
AsterStudyの設定†

メッシュ†
- メッシュファイルを読み込む設定をします
- 「メッシュ」→「Read a Mesh」を選択


- Mesh file location→「Mesh_1」(作成したメッシュ)、Mesh file format→「Med」を選択してok
- 左下のInfomationにこのように表示されればok
mesh = LIRE_MAILLAGE(
FORMAT='MED',
UNITE=20
Model Definition†
- 解析の方法の設定をします
- 「Model Definition」→「Assign finite element」を選択


- 「メッシュ」が「mesh(LIRE_MAILLAGE)」になっているか確認
- 「Finite element assignement」を1itemに増やす→「Edit」
- 「Everywhere」→「Yes」 「Phenomenon」→「Mecanic」 「Modelisation」→「3D」を選択→ok

- 左下のInfomationにこのように表示されればok
model = AFFE_MODELE(
AFFE=_F(
MODELISATION=('3D', ),
PHENOMENE='MECANIQUE',
TOUT='OUI'
),
MAILLAGE=mesh
)
Material†
- ここで材料の設定をします。
- 今回は鋼材と木材の設定をします。
鋼材の設定†

- 上のメニューの「Material」から「Define a material」を選択

- 「Linear isotropic elastcity」を選択(一般的な材料であればこれを選択)

- Young's modulus:ヤング率
- Puisson's ratio:ポアソン比
- それぞれ入力→ok→わかりやすい名前をつける(ここでは「kou」)→ok
- ここでは鋼材をヤング率=20.0kN/mm2、ポアソン比=0.3とする
kou = DEFI_MATERIAU(
ELAS=_F(
E=200000.0,
NU=0.3
)
)
木材の設定†
- 上のメニューの「Material」から「Define a material」を選択
- 「ELAS_ORTH」を選択(xyzの方向で材料特性が違う場合これを選択)

あとで編集***†
モデルごとの材料の設定†
- 上のメニューの「Material」から「Assign a material」を選択

- 「Model」にチェック→Model=model(AFFE_MODELE)になってることを確認
- 「Material assignment」を追加→編集

- 「Group of element」でジオメトリで設定した鋼材のグループを選択→ok
- 「Material」で先程Define materialで設定した鋼材の材料情報を選択→ok
- 「Material assignment」を追加→木材についても同様に設定→ok
fieldmat = AFFE_MATERIAU(
AFFE=(_F(
GROUP_MA=('kou', ),
MATER=(kou, )
), _F(
GROUP_MA=('moku', ),
MATER=(moku, )
)),
MODELE=model
)
BC and Load†
- 荷重と固定についての設定
- 上のメニューから「BC and Load」→「Assign mechanical load」を選択

Enforce DOF†
- 固定についての設定(Enforce DOF=強制変位 ここでは強制変位の設定を0にする=固定ということにしている)
- 「Enforce DOF」を選択


- 「Group of element」でジオメトリで設定した固定面を選択(ここでは「kotei」)
- DX,DY,DZ=0を入力→ok
FORCE_FACE†
- 荷重についての設定(FORCE_FACE=面載荷 どこか1つの面に荷重をかける場合これを選択)
- 「FORCE_FACE」を選択(Enforce DOFよりもかなり下にある)


- 「Group of element」でジオメトリで設定した載荷面を選択(ここでは「saika」)
- FY=-140を入力(載荷面の面積は10×14=140 なので1.0N/mm2になる 方向を考慮してマイナスとする)
- ok→ok
load = AFFE_CHAR_MECA(
DDL_IMPO=_F(
DX=0.0,
DY=0.0,
DZ=0.0,
GROUP_MA=('kotei', )
),
FORCE_FACE=_F(
FY=-140.0,
GROUP_MA=('saika', )
),
MODELE=model
)
Analysis†
- 今までのモデルの設定、材料の設定、、荷重と固定の設定を紐付けます。
Static mechanical analysys†

- 上のメニューから「Analysis」→「Static mechanical analysys」を選択

- Material field:fieldmat(AFFE_MATERIAU) Model:model(AFFE_MODELE)になっていることを確認
- 「Loads」で先程BC and loadで設定したloadを設定→ok
reslin = MECA_STATIQUE(
CHAM_MATER=fieldmat,
EXCIT=_F(
CHARGE=load
),
MODELE=model
)
Post Processing†
CALC_CHAMP†

- 上のメニューから「Post Processing」→「CALC_CHAMP」を選択

- CONTRAITE:SIGM_NOEU(節点の応力(6成分))を選択
- DEFORMATION:EPSI_NOEU (節点のひずみ)を選択
- CRETERES:SIEQ_NOEU (節点の応力(ミーゼス応力や主応力など)) を選択
- 補足:ちなみにNOEUは節点(NOEUd(フランス語))、ELGAはガウスの積分点(ELement GAuss point)、ELNOは要素(のどこか?)(ELement Node)だとかで、ParaVisでコンター図を描きたいときは Point Data であるNOEUを出力する必要がある。ELGAやELNOは、ParaVis上でSpredSheetViewを開き、Field Data や Cell Data を選択すれば値が見れる。
- Result:reslin(MECA_STATIQUE)になってるのを確認→ok
unnamed = CALC_CHAMP(
CONTRAINTE=('SIGM_NOEU', ),
CRITERES=('SIEQ_NOEU', ),
DEFORMATION=('EPSI_NOEU', ),
RESULTAT=reslin
)
Output†

- 上のメニューから「Output」→「Set output results」を選択

- Result file location:パソコン上の任意の場所を選択(そこにparavisを見るための.medファイルが保存される)
- Resultsを追加→編集

- Result:reslin(MECA_STATIQUE)を選択→「NOM_CHAM」という欄が出る
- NOM_CHAM:DEPL(変位)を選択→ok

- 同じようにResult:reslin(MECA_STATIQUE)を選択→「NOM_CHAM」が出る
- NOM_CHAM:CALC_CHAMPで選択した3つの要素(SIGM_NOEU,EPSI_NOEU,SIEQ_NOEU)を選択→ok
History Viewで計算†
- ここまで来たら、一度.hdfファイル(salomeの設定ファイル)を保存しておく。


- Casesの中の「CurrentCase」をクリック→Stage_1の横の+をクリック→下のほうにある「Run」をクリック→計算開始
- 成功すると緑色、失敗すると赤になる。
- 補足:Salome-Meca2017(だったと思う)以前では失敗すると赤色か黄色になるとのことです。そのときの赤色は深刻なエラー(ソフト構成上の問題とか)、黄色は計算エラー(パラメータのミス等)らしい。