#author("2023-05-08T15:38:35+09:00","default:kouzouken","kouzouken")
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-[[田村の卒論日誌:https://www.str.ce.akita-u.ac.jp/cgi-bin/pukiwiki/?%E7%94%B0%E6%9D%91%E3%81%AE%E5%8D%92%E8%AB%96%E6%97%A5%E8%AA%8C]]に引き続き異方性弾塑性解析と木・アラミドハイブリッド梁の研究を行っていく.
*木・アラミドハイブリッド梁 [#z35e56fc]
-実験で得られたグラフの妥当性と梁破壊までのプロセスの検討を数値解析を通して確認していく
**ヤング率9GPa,降伏応力64.7MPa [#c76aa85b]
-実験で使用したホワイトウッド(オウシュウトウヒ)のヤング率と曲げ強さを参考にヤング率$9GPa$,降伏応力$64.7MPa$と設定して弾塑性解析を行った.
-アラミドシートのヤング率は公称値を参考に$118GPa$として、厚さは$0.2mm$で設定している.
-http://www.str.ce.akita-u.ac.jp/~gotouhan/j2023/tamura/kaisekikekka_9G1.png
http://www.str.ce.akita-u.ac.jp/~gotouhan/j2023/tamura/sikentai1.png
 梁B,C,Dの試験結果と一緒に結果を示している.
 グラフの赤い点はデータを取っている梁中央下縁の木材部が設定した降伏応力に達した点
 試験で測定した木板のヤング率は右表に示している通りで、解析で設定したヤング率(9GPa)より高いのに対して
 グラフでは解析結果の方が剛性が高くなるような結果となった.
                   ↓
 一旦試験で測定したヤング率を、解析モデルの木板一枚ずつに設定し、降伏応力も半分程度に落として解析してみる

**ヤング率測定値,降伏応力32MPa [#w466ff5d]
-上の表に従って試験時に測定した梁B,C,Dのヤング率をそれぞれ設定し、降伏応力$32MPa$として弾塑性解析を行った.アラミドは同様に$118GPa$のヤング率を設定した.
-http://www.str.ce.akita-u.ac.jp/~gotouhan/j2023/tamura/kaisekikekka_SG1.png
 上のグラフと比べると降伏応力を落とした分の変化はあるが、グラフの傾きはほぼ変わってなく解析の剛性が高く出ている.
                            ↓
 試験後の梁の破壊形状や梁スパン長が断面に対して短かったことからせん断変形の影響が大きいと考えられたため
 解析において弾塑性と一緒に異方性も考慮して解析を行うことにした
-[[梁破壊後の様子:https://www.str.ce.akita-u.ac.jp/cgi-bin/pukiwiki/?%E7%94%B0%E6%9D%91%E3%81%AE%E5%8D%92%E8%AB%96%E6%97%A5%E8%AA%8C]]

**異方性を考慮した弾塑性解析 [#m516999c]
-salomeにおいて一つのオブジェクトに弾塑性と異方性を同時に設定する(研究中)のが現状難しいため、今回は梁を構成する木板を3層に分けてそれぞれに圧縮降伏応力,引張降伏応力,直交異方性を設定することで簡易的に弾塑性と異方性を同時に考慮した解析を行った.
-http://www.str.ce.akita-u.ac.jp/~gotouhan/j2023/tamura/3Lmodel1.png
-http://www.str.ce.akita-u.ac.jp/~gotouhan/j2023/tamura/kekka_3L_9G1.png
http://www.str.ce.akita-u.ac.jp/~gotouhan/j2023/tamura/kekka_3L_SG1.png
 前の解析と同様にヤング率を9GPaと測定値で設定してぞれぞれ解析を行った.
 どちらのヤング率でも異方性を考慮した分若干試験結果に近くはなったが、まだ剛性は解析結果の方が高いまま
                                              ↓
 試験後の梁の状況で接着面での剥離が見られる梁があったので接着性能に問題があるのではないかと検討
 試験体作成時の様子から梁に接着樹脂の層があることも確認できたので解析モデルで再現してみることに

**仮想材料(接着樹脂)入りモデル [#o182de09]
-解析モデルにおいて木板と木板の間に接着樹脂を想定した1mmの仮想材料の層を作成した.アラミド挿入時は、仮想材料(1mm)とアラミドシート(0.2mm)の中立軸を揃えて配置し、アラミドシートを仮想材料で覆うようにしている.また、上の解析を踏襲して異方性の有無でそれぞれ解析を行った.
-仮想材料の材料定数はヤング率$E=5MPa$,ポアソン比$ν=0.5$と設定した.
-木材のヤング率は試験で測定した値を設定した.
-http://www.str.ce.akita-u.ac.jp/~gotouhan/j2023/tamura/danmen_kasou.png
-http://www.str.ce.akita-u.ac.jp/~gotouhan/j2023/tamura/kekka_kasou.png
http://www.str.ce.akita-u.ac.jp/~gotouhan/j2023/tamura/kekka_kasou_ihou.png
 異方性の有無に関わらずほぼ試験結果と重なるような結果が得られた.
 グラフには示せていないが、試験の破壊荷重より解析の降伏荷重が低かった.
                   ↓
 実験の結果の信憑性に疑問が残ることと、仮想材料の材料定数を適当に定めたことから
 恣意的な結果とも捉えられるが、とりあえずは試験結果を信じて接着性能が剛性低下の要因
 だったという方向で進めて良いのではないかと思う.
 降伏荷重についてはホワイトウッドの圧縮強さ(35MPa)と曲げ強さ(67MPa)を参考にした値を設定して再計算することで解決できそう

**試験結果の信憑性 [#b3ec21fd]
-油圧ジャッキの試験機で鋼板を曲げてデータを取って理論値と比較する
-木板のみで曲げ載荷試験を行って木板のデータを取る→接着性能が剛性低下に影響してるか確認する
 4/25
 3mm(厚さ)×25mm(幅)のSS400材をスパン長300mmで大きい試験機の方で曲げてみた
 荷重が小さくてデータがうまく取れなかったので鋼材の厚さを変えて再試験する予定
 変位計の誤差はほぼないことを確認(石黒さん)
-[[変位計:https://www.str.ce.akita-u.ac.jp/cgi-bin/pukiwiki/?%E5%A4%89%E4%BD%8D%E8%A8%88]]

**有節梁の数値解析→オイラー角異方性(構造研長期課題) [#w61dfeba]
-節を考慮したモデルを作成して試験時の梁破壊挙動を再現する?
-[[参考文献:https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsms1963/12/121/12_121_718/_pdf]]
--まず君島さんの節モデルをいれて解析
--http://www.str.ce.akita-u.ac.jp/~gotouhan/j2023/tamura/knotK_1.png
--節周辺の繊維の乱れを再現できないか思案
---16角形異方性モデルで試しに解析
---http://www.str.ce.akita-u.ac.jp/~gotouhan/j2023/tamura/knot1_1.png
---http://www.str.ce.akita-u.ac.jp/~gotouhan/j2023/tamura/knot1_2.png
---層状ひし形モデルで試しに解析
---http://www.str.ce.akita-u.ac.jp/~gotouhan/j2023/tamura/knot2_1.png
---http://www.str.ce.akita-u.ac.jp/~gotouhan/j2023/tamura/knot2_2.png

*直交異方性弾塑性解析 [#eb97bb3d]
abaqusのサブルーチンを頂いて参考にできる値がないか解読中...

*オイラー角異方性 [#x2b9905f]
calculixの使用も考えつつsalomeで設定できないか確認
-[[回転座標:https://www.str.ce.akita-u.ac.jp/cgi-bin/pukiwiki/?cmd=read&page=%E5%9B%9E%E8%BB%A2%E5%BA%A7%E6%A8%99&word=%E5%9B%9E%E8%BB%A2%E5%BA%A7%E6%A8%99]]と[[code-asterマニュアル(p.48~):https://code-aster.org/V2/doc/default/en/man_u/u4/u4.42.01.pdf]]
-Φの設定でz軸を軸として回転させることと、現状使いたい座標変換が平面に限ったものなのでz軸方向を梁の厚さ方向にしてモデルを作成する
-梁に直交異方性を与えて座標を90度回転させることでオイラー角の設定がうまくできているか確認する
 応力とひずみよりヤング率を計算したところ,オイラー角を設定する前の軸方向ヤング率6000MPaに対してオイラー角をすると軸方向ヤング率240MPaが得られうまく設定できてることを確認
 節周辺の乱れた異方性をモデル化することに応用していく





*概要・スライドなど [#uc20153f]
**全国大会(広島) [#de0b323f]
 概要:http://www.str.ce.akita-u.ac.jp/~gotouhan/tamura/gaiyou/zenkoku.pdf
 スライド

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